コマガリエンー廃墟趣味創世記:2
date:2002.5.18
かつて関東最大と称された伝説の廃墟。

廃墟本ブームの煽りを受けてか?進入者が絶えず、大きな事件が起きる前に取り壊しが決定、2004年には工事開始、その後は残された土台を使用して展望台に生まれ変わったとか…(この目では未確認ですが)

サンヒルズを訪れた同日にここにやってきた。

廃墟の達人に導かれなければ潜入口を突破することも、入る勇気さえも無く引き返したであろう…

この経験が発病のきっかけとなり、その後2年ほど人生が廃墟色に染まる。寝ても覚めても廃墟のことばかり。危険を省みない冒険野郎と化する。尚、廃墟色がどんな色なのかは…誰も知らない。

潜入口を入ってすぐのドリームパブアバ

部屋が緑に染まるこの季節に来られてよかった。

小雨も止み、グリル小曲園にも光が溢れる。
増築に増築を重ねた末に出来た迷路のようなが廊下が山の斜面に添うように伸びていて、平衡感覚が麻痺したフワリフワリとした足取りで館内を彷徨く。

左右には底が抜けた部屋があったり。

レトロな洗面台があったり。

いちいち感嘆の声を上げては立ち止まる。

廃ホテルに束の間に響く笑い声。

女子風呂が異様に狭かった。

浴槽の中に並べられた椅子の赤色の配色の妙に心奪われる。

この蔦に世界が覆い尽くされる夢を今でも密かに心に抱く。

これがホテルご自慢の宝石風呂。

頭上の三角形の部分に武田信玄の顔が浮かび上がる行き過ぎた成金趣味ような仕掛けになっていたらしい。

床には一面、転んだら怪我でもしそうなほどの水晶が埋められていた。コロコロと外れている石の中から記念に小さい小さい一欠片だけ頂戴してきた。

その桃色の石は今でも財布の小銭入れの中にある。

全てが無くなった後

この展望台だけは生まれ変わっているのだろうか?

 宴の後はいつも少し寂しい。

2002.5.18初出

2007.10.23大幅再編集

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